「世界のふくろう」シリーズの第六回、地上第二の高峰、万年雪に輝くアンデス山脈の麓に飛ぶふくろうです。
モチーカ文化の特徴
インカ文明の源流のひとつモチーカは北ペルーのモチェ渓谷に生まれ、およそ2千年前から数百年に亘って栄えた文化で、その最大の特徴は多様で精巧な土器です
あぶみ型土器と言って中空の把手が付いています。制作技術は北隣の先行文化チャビンから受け継いだようですが、幾何学形、人面、ジャガーなどを象ったものの中でもフクロウを象った土器の多さが目立ちます。
フクロウは無病息災と幸運のお守り
それはモチーカではフクロウが神聖な存在として崇められ、霊界に赴いて病気を治すシャーマンなどの超自然の力に結びついたからのようです。インカ帝国の首都だったクスコなど中央アンデスの山岳地方では、今もフクロウは神々の使者で、フクロウの彫り物は幸運をもたらすアミュレット(お守り)として各家庭にいくつもあると聞きました。モチーカの伝承が今も脈打っているのでしょうか。
モチーカとナスカ
モチーカ文化が北方で栄えた同じ頃、南部では地上絵で有名なナスカにも同じような優れた土器文化があり、両文化圏には舟による交流があったようです。モチーカは丘陵地帯の農業の外、舟を使った交易や漁業も盛んだったようで、このふたつの平行する南北の文化がやがてペルーの文化的統合の基礎になったと言います。
オリジナルの所在 「ペルー国立考古・人類・歴史学博物館」
名前が示すように、先史時代から19世紀の独立までの長い時代を扱い、コレクションはペルー最大です。博物館は独立運動のリーダー達が住まいに使ったものを改造したローカル色豊かな建物で
広い中庭を囲む形で各時代の遺物が展示されています。特に文化形成期のチャビン、モチーカ(モチェ)、ナスカなど、インカ文明に先行する古代文化の考古学遺物が見ものです。
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