「世界のふくろう」シリーズの第三回、文明発祥の地メソポタミアから。時代は昨年の殷代からさらに遡ること数百年、おそらく現存する最古のふくろうの彫刻がオリジナルで、大英博物館が250周年を記念して購入した歴史的な作品の一部です。2007年も古代ギリシャのコインレプリカが付きます。
メソポタミア〜世界最初の文明の地
メソポタミアはチグリスとユーフラテスのふたつの河が運ぶ肥沃な土のお陰で牧畜や農耕が盛んになり、世界で最初に都市が営まれます。文字や天文学、暦が生まれたのもこの地で、一年12ヶ月や一日24時間の分割、十二星座とか星占いなどもここで誕生しました。洋の東西の中央に位置し、ギリシャを含むヨーロッパ文明や中国・インドなど東洋の古代文明に大きな影響を与え、文字通り文明発祥の地です。
バビロンの神殿を飾った世界最古のふくろう
メソポタミア文明最古の担い手が古代バビロニアで、場所は現在のイラク南部、代表的な都市がバビロンでした。都市の中では神々を祭る神殿がいくつも造営され、さまざまな彫刻やタイルで飾られました。今年のふくろうが登場するテラコッタも、バビロンのいずれかの神殿を飾っていたものとされ、このテラコッタは現在知られる世界最古の彫刻と思われます。
ふくろうの仕える女神は誰?
この作品は今から実に四千年近く前、ギリシャ神話などがまだ十分整っていない、古い時代に出来たものです。では、ふくろうとライオンが仕える女神は誰なのか?後のギリシャのアフロディーテに繋がる美の女神など、諸説あるようですが、残念ながら考古学界でも結論はまだとのことです。しかしこのことは、ふくろうがいかに古くから神話的なシンボルとして注目されていたかを示す格好の証しでしょう。
ヘレンドの今回の作品は、この浮き彫りを基に背後を立体化したものです。オリジナルのテラコッタは制作されたときには彩色されていて、かすかな付着物から当時の顔料を検出して当時の復元図まで作られています。この作品の絵付けではそれを出来るだけ配慮しました。
オリジナルの所在
高さ50cm幅37cmのこのテラコッタは大英博物館の古代中東部門の56号室に展示されています。3000年以上土中に埋もれていたにも拘らず奇跡的によく原型を留め、当時のすばらしい彫刻技術を伝えています。よほど希少価値が高いのでしょう、大英博物館が2003年の創立250周年を記念して購入し、話題になりました。
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